なぜ、マツダは「EV専用工場」を必要としないのか? その理由は「根の生えない設備」にあった

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ちなみに、2025年5月のアメリカ国内でのマツダ車のモデル別販売台数は、多い順にCX-5(9501台)、CX-50(7188台)、CX-30(4329台)、CX-90(4046台)、マツダ3(2453台)、CX-70(1065台)、そしてMX-5 ミアタ(ロードスター)(355台)と続く。

マツダの未来に向けたチャレンジ

最後に、今回の防府工場視察で意見交換した4人の生産技術関係者のコメントを紹介したい。

取材に応じてくれたマツダの生産技術関係者(筆者撮影)
取材に応じてくれたマツダの生産技術関係者(筆者撮影)

筆者からの問いかけは「(マツダにとって)夢の自動車工場、未来の自動車工場の(個人的な)イメージは?」だ。以下、回答順に記載する。

■技術本部・副本部長 藤崎周二氏
お客様のためにクルマを作ることに、社員がワクワクすること。お客様の顔を思い浮かべながら仕事を一生懸命していきたい。
■技術本部長 杉中隆司氏
お客様を起点として、本当に喜んでもらえるクルマに集約し、事業を成長させること。
■防府工場長 松田義博氏
お客様、お取引様、そして地域の皆様に、本当に喜んでいただけるものづくりにチャレンジして、社員が笑顔になること。
■常務執行役員 弘中武都氏
元気な工場にしたい。その結果、ステークホルダーなど周囲の人にも元気を与えることができる。また今後、自動化やAI導入などが進んでも、(最終的には)価値を創造するのは人だ。(そうした視点を)大事にする工場であり、会社であり続けたい。
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マツダの未来に向けたチャレンジは、まだ始まったばかりだ。

EVシフトやトランプ関税など不確定要素も多い中で、どんな成果を出していくのか。今後の進捗をしっかりと見守っていきたい。

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桃田 健史 ジャーナリスト

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ももた けんじ / Kenji Momota

桐蔭学園中学校・高等学校、東海大学工学部動力機械工学科卒業。
専門は世界自動車産業。その周辺分野として、エネルギー、IT、高齢化問題等をカバー。日米を拠点に各国で取材活動を続ける。一般誌、技術専門誌、各種自動車関連媒体等への執筆。インディカー、NASCAR等、レーシングドライバーとしての経歴を活かし、テレビのレース番組の解説担当。海外モーターショーなどテレビ解説。近年の取材対象は、先進国から新興国へのパラファイムシフト、EV等の車両電動化、そして情報通信のテレマティクス。

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