これだけは絶対に避けたい!致命的な「3つの病気」とその防ぎ方 【脳梗塞】【心筋梗塞】【高血圧】のすぐにできる対策とは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

冠攣縮性狭心症の原因や症状に思い当たることがある人は、血管を緩める作用のある薬がありますので、診断のための検査をしてみてもいいでしょう。

<対策>
高血圧や糖尿病などに伴う動脈硬化の予防と、喫煙や深酒、ストレスなど、血管を痙攣させる要因を少なくしよう。

170を超える高血圧はただちに対処するべき

『高血圧』
脳出血の多くは高血圧から発生する。
死亡リスクが高く、死に至らなくても脳機能への影響は大きい

脳梗塞は脳の血管が詰まることですが、脳出血は脳の血管が破れることです。

どちらも脳の壊死につながる点では同じですが、脳出血のほうが影響が大きくなることが多いです。

もちろん外傷や脳腫瘍などの病気も、脳出血の原因の一つです。しかし血管が破れる主な原因は、高血圧、または脳の血管が破れやすい(血管が脆くなる、修復能力の低下など)ことです。 

高血圧は動脈硬化によって起こりやすく、動脈硬化は生活習慣病によって引き起こされます。そのため、脳出血を起こさないためには、他のどんな病気にも増して生活習慣病の予防が重要です。

例外はありますが、脳出血になった人は、ほとんどが血圧が普段から高いです。

健康診断では上の血圧(収縮期血圧)が140〜150 から指摘を受けると思いますが、160を超えてくると本格的な受診指導が入ることが多いです。
そして170〜180となると「病院に行かないと働くことを制限するぞ」といった勢いで、会社に在籍している医療職や人事総務から連絡があるはずです。

それでも全く病院に行かない人もいるのですが、私の印象では、170を超えるほど血圧が高くても医療機関を受診せずそのままになっている人が、脳出血を発症していると感じています。

血管が破れるのは、血管という「もの」が圧力によって「破れる」という、物理の世界で説明できることです。脳出血のリスクは、血管の内側からの圧力(つまり血圧のこと)と、血管の壁の脆さで決まってくるのです。

一生健康に働くための心とカラダの守り方
『一生健康に働くための心とカラダの守り方』(かんき出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

普段の健康診断で細かな指摘を受けて、「もういいよ」とうんざりする気持ちはとてもよくわかります。健康診断の基準値は、健康な人の95%がこの範囲に入っている数値であることを意味します。

そのため、それがあなたにとって適切な数値かどうかは、正確にはわかりません。

しかし、基準値から圧倒的に乖離(かいり)している数値には必ず何か原因がありますし、放置していると結果として病気が発生することがほとんどです。

とてつもなく高い血圧は、必ずある程度までは下げましょう。

<対策>
170を超える血圧は、薬を使ってでもなんでもまずは血圧を下げましょう。もちろんその後に運動や食事の改善、体重管理などを行いましょう。
吉田 英司 日本医師会認定産業医、心療内科医

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

よしだ えいじ / Eiji Yoshida

株式会社ベスリ代表取締役。研修医修了後に、外資系経営コンサルティングファームのベイン・アンド・カンパニーに参画。主に、中期計画の策定、新規事業戦略、事業再建などのテーマでコンサルティングを約3年経験。トップマネジメントに向けた戦略の立案と共に、現場社員への実行支援に精力的に取組む。その後、シャープ、ルネサス エレクトロニクス、上場外資IT企業、外資化学メーカー、東京オリンピックパラリンピック組織委員会などで産業医を歴任し、社員個人の健康支援だけでなく、全社的な健康経営や健康施策の立案と推進を行う。産業医や心療内科医として働くかたわら、日本のビジネスパーソンの可能性を最大化するために株式会社ベスリを設立し、企業の産業保健活動支援やリワークでの復職支援を行なっている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事