笑福亭笑瓶さんを襲った「大動脈解離」の正体 聞き慣れないが、誰にとっても他人事ではない
タレントの笑福亭笑瓶さんを襲った「大動脈解離」。実は、誰にでも起きる可能性のある病気です。避けるには、血管をできるだけ柔らかい状態に保つことが重要。その具体策を、「血管ストレッチ」の考案者で、立命館大学スポーツ健康科学部教授の家光素行さんの著書『体がやわらかくなると血管が強くなる』より、一部抜粋・加筆してお伝えします。
背景にある「高血圧」と「動脈硬化」
いま「大動脈解離」という言葉が注目を集めています。
著名な芸能人の方が、この病気で亡くなられたこともあり、連日テレビや新聞などでも報じられたことで「初めて知った」という方も多いことでしょう。
この病気を簡単にご説明するなら、大動脈という大きな血管の内壁が裂け、本来血液が流れていないところにまで血液が流れ込み、放置すると死にいたる危険な病です。
私が懸念しているのは、普段あまり耳にしない病名のせいか「自分には関係ない」と思っている人が意外と多いのかもしれない、ということです。しかし、この病気の背景にあるのは「動脈硬化」と「高血圧」です。実は、誰にでも起きる可能性があるのです。
動脈硬化というと、生活習慣が乱れた人に血管が詰まって起きる、というイメージがありますが、その認識は正確ではありません。
動脈硬化とは、文字どおり、血管が硬くなること。
そして、あまり知られていませんが、「動脈硬化」はすべての人に起こりえます。年齢を経るにつれ、誰しも血管は少しずつ硬くなっていくからです。
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