「部下と話が噛み合わない」と悩んだら試したい”哲学的思考”――職場のコミュニケーションを有効なものにするための3つのアプローチ

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世代と立場を超える 職場の共通言語のつくり方
職場のコミュニケーションを変えるための思考の技術について解説します(写真:kikuo/PIXTA)
「若手への指示が期待通りにいかない」「会議がいつも堂々巡りだ」「会社の理念が現場に浸透しない」――。こうした組織運営の「モヤモヤ」を感じたことはありませんか?
5000人以上の対話に対するファシリテーションを実施した東京大学特任研究員で哲学コンサルタントの堀越耀介さんは、その背景には、しばしば「共通言語の不在」(メンバー間で同じ言葉を使っていても、言葉の意図やニュアンスがズレている)があると言います。
この記事では、職場のコミュニケーションを変えるための思考の技術について解説します(『世代と立場を超える 職場の共通言語のつくり方』より、一部抜粋してお届けします)。

共通言語をつくるために必要なもの

たとえば、部署で「部下を尊重する」という言葉を使っていても、ある人は「部下のやりたいことをやらせる」という意味だと捉え、ある人は「部下の立場や意図をくみつつ、自分の判断基準からも部下に対して助言を与える」という意味だと捉えていては、うまくコミュニケーションができません。

この部署には「尊重する」についての共通言語(コミュニケーションの基盤となる、意味やニュアンスが共有された言葉)が欠けているのです。

しかし、お互いに自分がどういう意味で「尊重する」という言葉を使っているのか、相手とどこで食い違っているのかを、理解することは簡単ではありません。それを理解するためのカギになるのが「哲学的思考」です。

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