岐阜にある「巨大な県営団地」4棟の"圧巻の美" 《4人の女性建築家が設計》 それぞれの棟で、がらりと異なる魅力に迫る

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岐阜 ハイタウン北方
見上げると迫力ある外階段がある(写真:筆者撮影)
岐阜 ハイタウン北方
中庭を囲むように4棟が立つ(写真:筆者撮影)

「ハイタウン北方(南ブロック)」を上から見ると住棟の構成がよくわかる。中央の中庭を囲むように4つの住棟が立っている。

岐阜 ハイタウン北方
中庭を囲むように住棟が立つ。左上から時計回りに、高橋棟、ディラー棟、妹島棟、ホーリィ棟が並ぶ。(出典:国土地理院撮影の空中写真<時系列表示2008年>を加工して作成)

この「ハイタウン北方」には、複数の著名な建築家が関わっている。

まず、総合コーディネーターの役割を担ったのが、建築家の磯崎新さん(1931〜2022)だ。「水戸芸術館」や「つくばセンタービル」「ロサンゼルス現代美術館」など国内外でさまざまな建築作品を手がけ、熊本県の「くまもとアートポリス」に携わったことでも知られている。

そして、住棟の設計は4名の建築家が担当。高橋晶子さんとクリスティン・ホーリィさん、エリザベス・ディラーさん、そして妹島和世さんである。

デザインが異なるカラフルな4棟

まずは、建築家の高橋晶子さんが担当したS-1棟へ。RC造9階、総戸数109戸の住棟だ。

岐阜 ハイタウン北方
高橋棟。赤や青、黄、緑の壁面と大きな外階段が目を引く(写真:筆者撮影)

目を引くのは、地上から最上階まで一息に伸びるダイナミックな階段と隙間から見えるカラフルな壁色である。金属の無機質な印象が漂う一方、赤・青・黄・緑の壁色がポップな雰囲気を纏う。

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