
【合わせて読む】
実はじわじわ広がっている「静かなる職場の分断」。「管理職になりたくない」社員が増加、その背景にあるもの
「出社か、リモートか」では語れない「職場のかたち」。“出社回帰”の波の中で本当に大切な問いとは? 《静かに分断する職場》を防ぐ方法
不機嫌な職場では、「壁」は見えていた
2008年、仲間と一緒に『不機嫌な職場』を出版した当時は、職場の中にまだ感情が交流していました。自分の殻に閉じこもる人たちが増えたことで、仕事の連携がうまくいかない、協力し合えない、誰もフォローしてくれない……。
そんな職場になったことで、「ギスギス感情」や「冷え冷え感情」が組織全体に広がっていきました。仕事上の壁がコミュニケーション不全を起こし、負の感情の連鎖を起こしていました。
ところが、この状況が変わらない職場では、いつの間にか、負の感情すら交流しなくなりました。本当はどう思っているのか、何を考えているのかがわからない。どうせ何も変わらないとあきらめていく社員が増えていく。
そんなモヤモヤした感情が広がる中でコロナ禍になり、ますます互いの感情が見えなくなる。もしかすると相手は違うことを考えているのかもしれない、自分とは相容れない考え方や価値観を持っているのかもしれない。
そう思うと、本当はそこに壁があるのかはわからないけれども、大きな壁があるように感じてしまう。これが「見えない壁」です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら