若い女性客が殺到「神座」急成長の背景。“フレンチ由来“のスープで「10年後700店舗・全店直営」を目指す戦略を詳しく聞いた

✎ 1〜 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

急拡大を支える人材戦略とDX

神座が描く700店舗構想の最大のボトルネックは「人材確保」だ。同社はこの課題に対し、ベトナム人やミャンマー人を中心に、特定技能を持った外国人採用と、高卒採用に注力している。

実際、2024年度の新卒採用人数は80人、2025年度は120人に増加しており、その内27人が高卒だ。

高卒採用が増えた理由は、「2025年度入社から、高卒賃金と大卒賃金を同じ22万円にした」ことが大きい。「学歴よりも能力」という姿勢が、新たな人材プールの開拓につながっているのだ。

イベント
高卒人材獲得のため、高校でOBOGによるラーメン提供イベントも開催している(写真提供:どうとんぼり神座)

他方、人材不足をAIやDXでもサポートしている。

最近導入した3種のAIは、売り上げ予測、シフト予想、毎日の食材発注を担う。特に食材管理AIは、オーダー状況と在庫状況を見て食材を発注する、「職人技」とも言える作業を機械学習することで、大きな効果をもたらした。

「社員が店に不在の日に完全自動で発注し、運送業者から送ってもらう仕組み」が整いつつあるという。

HANZO
神座に導入されている食材管理AI「HANZO」(写真提供:どうとんぼり神座)

しかしその一方で、「ロボットやAIを接客に使う予定はない」という。「神楽を舞うようにラーメンを作り、それを客が見て、楽しみながらラーメンを待ってもらう」というコンセプトに反するからだ。

といいつつも店頭の会計については、多くの店舗で自動券売機を導入、レシートのQRコードで無人会計できる仕組みが整えられている。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事