フジテレビはどこまでフジテレビを検証できたのか? 「検証 フジテレビ問題」を徹底的に考察してみた

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フジテレビの自浄作用はいかに? 「検証 フジテレビ問題」の内容を徹底的に検証する(写真:フジテレビ公式YouTubeチャンネルより)

7月6日午前10時からフジテレビで「検証 フジテレビ問題 〜反省と再生・改革~」が放送された。1時間45分間、CMなしでの放送だった。

「検証番組が6日に放送される」との情報は以前から出ていたが、4日になってやっと正式に放送が発表されたことから、内容をギリギリまでもんだと想像できる。いったいどこまで検証できるのか、注目して視聴した。

番組冒頭で受けた衝撃

冒頭で清水賢治社長が3分間ほど謝罪。その後、宮司愛海・木村拓也両アナウンサーの進行で検証番組が始まるという構成。私はここでとまどった。

番組冒頭で謝罪した清水社長(写真:フジテレビ公式YouTubeチャンネルより)

宮司・木村両アナウンサーは夕方の「イット!」のキャスターでもあり、同番組では「フジテレビの反省」と題した特集をフジテレビ上層部の意向とは関係ないスタンスで報じていた。この検証番組も同局の報道部門が主体的に制作し、「反省」シリーズの続きと思っていたのだが、最初に社長の謝罪で始まると、会社の意向をくんだ番組と受け止められかねない。

番組は、第1部を「反省」、第2部を「再生・改革」とした2部構成。「反省」は3月31日に発表された第三者委員会報告書(以下、報告書)をベースに進行した。

最初は、発端となった中居正広氏と元社員Aさんの事案への対処の検証。このパートは正直、報告書に書かれたことを港浩一前社長と大多亮元専務、アナウンス室の佐々木恭子部長などの証言で補う構成で、目新しい要素は少ない。

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