フジテレビはどこまでフジテレビを検証できたのか? 「検証 フジテレビ問題」を徹底的に考察してみた

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『週刊文春』1月16日号で「3悪人」扱いされた佐々木氏が初めてカメラの前で語り、潔白を示した感もあるが、報告書どおりに感じた。問題の元編成部長B氏へのインタビューが必要ではなかったか。

問題発覚後、初めてカメラの前で語った佐々木部長(写真:フジテレビ公式YouTubeチャンネルより)

ただ、1月17日のテレビカメラを排除した「紙芝居会見」の際、当日の「イット!」で「フジテレビ社長謝罪」との見出しで伝えたのに、途中で「社長説明」と変更したのは「経営陣の意向が反映された」からだと明かされた。これは小さな暴露かもしれない。

一緒に会見した当時の報道担当専務、小林毅氏がインタビューに答えて「説明してこなかったことに対するお詫びであって、謝罪会見との言い方は違和感があった」と話した。「お詫び」なら「謝罪」でいいではないか。

会見当時、報道担当の専務を務めていた小林氏(写真:フジテレビ公式YouTubeチャンネルより)

会見していた立場の人物が、しかも報道担当なのに見出しを変えさせたのかと驚いた。当時の経営陣がメディアのあるべき姿を理解できていなかったことが垣間見えた。

シルエット化された「ハーレム写真」

次のパートでは「ハラスメントが蔓延」した背景を、報告書に添いつつ掘り下げた。出てきた証言が衝撃的だった。

「港さんと仲良くお食事をする会」で若手女性社員に囲まれる港前社長(写真:フジテレビ公式YouTubeチャンネルより)

2010年代に撮られた、港前社長が若手女性社員に囲まれた写真。女性社員たちはシルエット化されているが、まるでハーレムのような絵柄だ。そこにいた社員がインタビューに答えたのだ。

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