【朝ドラ あんぱん】やなせたかし「育ての親」と悲しすぎる別れ 愛情いっぱいに育ててくれた《伯父の寛》 東京で電報を受け取ったやなせは…

(写真:mits / PIXTA)
NHKの連続テレビ小説「あんぱん」がいよいよスタートした。漫画家のやなせたかしと妻の暢(のぶ)をモデルにした物語である。やなせたかしといえば、子どもたちに人気の「アンパンマン」の作者として知られているが、ブレイクしたのは69歳のとき。30代でマンガ家デビューを果たして以来、長く不遇の時代を経験している。遅咲きだったやなせたかしは、いかにして飛躍したのか。『大器晩成列伝 遅咲きの人生には共通点があった!』の著者で偉人研究家の真山知幸氏が解説する。
人生の後半でやなせが後悔したこと
人生経験を積んで初めてわかる、人の優しさというものがある。後で振り返ったときに「実はすごく自分によくしてくれていたんだな」と気づく。「あのときは、ありがとうございました」と伝えられればよいが、もう会えない場合は後悔ばかりが募る。やなせたかしもそうだった。
「第二の父母となった伯父の寛も伯母のキミも、とてもよい人でした。しかし、子どものときのぼくは、伯父と伯母の愛が理解できていたとはいえません。肉親であっても、実子ではない子どもを育てることがいかに大変か、人生の後半になってやっと思い知るのですが、後悔しても手遅れで申し訳なく思います」
やなせたかしは、自分を引き取って育ててくれた、伯父・寛と伯母・キミについて、こんなふうに語っている。幼くして父を亡くし、母は再婚して自分のもとから立ち去ったとなれば、伯父と伯母の愛情に気づく余裕はなくても致し方ないだろう。
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