脳ドックで発見率3%でも受けるべき?脳動脈瘤の治療がここ数年で大きく変わりつつある事情

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フローダイバーターとWEB(大石医師提供)

その1~2ミリの脳動脈瘤が1年以内に破裂する確率は1%未満。日本人が1年間に交通事故に遭う確率は、歩行者で0.2%、運転者で0.4%だというから、交通事故に遭う確率に近い。

実際、筆者の頭の中にある1~2ミリの脳動脈瘤は、見つかってから11年が経過しているが、サイズにも状態にも変化はない。

それではその程度の確率なら脳ドックなど受けるだけ無駄かといえばそれは違う。その少ない確率に自分が該当しない保証はないからだ。

実際、筆者は一般に脳動脈瘤の発生原因になりやすいとされる高血圧や喫煙とは無縁だし、運動不足ということもなく、かつては数か月に1度程度の頻度でやっていた多量の飲酒からもこの10年ほどは遠ざかっている。さらに2親等以内に脳動脈瘤を発症した親族もいない。それでも10ミリ近い大型の脳動脈瘤を発症した。

リスクを知らなければリスクに正しく対処することもできない。やはり脳ドックは定期的に受けるべきだというのが筆者の結論だ。

予防手術をすれば万全というわけではない

さらに、予防手術をすれば万全なのかといえばそれも違うと思う。予防手術をした箇所とは別の場所に脳動脈瘤ができ、急速に成長して破裂という事態が起きる可能性はゼロではない。

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