大和証券は独立を維持できるか、格下げ阻止へリストラ加速

また、今年4月に予定する証券子会社合併を機に、中堅企業や公益法人、中小地域金融機関など「ミドルマーケット」と呼ぶ市場の開拓を強化する。これまでは、大和証券は個人客、大和証券CMは海外・大企業に集中しがちだった。法的な業務隔壁もあって、中間のミドルマーケットが手薄となり、他社の後塵を拝していた。4月の合併を機にミドルマーケットを深耕する体制を整え、増収につなげていく狙いだ。

さらに、大和が独自の武器と位置づけるのが昨年5月に新設した大和ネクスト銀行だ。ネット銀行ゆえの預金金利の高さも受け、昨年末の預金残高は1兆2300億円に増加。「3年以内には3兆~5兆円に増やしたい」(日比野社長)。ネクスト銀行自体がすでに黒字化しているうえ、預金を導入口として債券や投資信託、株式などを紹介していくことで一段の収益増を狙う。

日比野社長は「証券をコアとして銀行が間口を広げる“証銀連携”のビジネスモデルを確立していく」と語る。かつてのようにメガバンクと組んだ“銀証連携”ではなく、自らのグループ内で自己完結的に連携を実現していく。リテール強化へ軸足を移しながら、独立系証券としての生き残りを模索している。

業界一の花嫁候補 独立系維持に正念場

格下げ回避には、来上期までの連結ベースの黒字化は必須だろう。コスト削減計画は達成の可能性が高い。しかし、戦力や士気が低下して売り上げまで落ちてしまうリスクがある。外部環境もまだまだ予断を許さない。マーケット環境が昨年10~12月期並みの厳しい状況に戻れば、今のコスト削減策でも黒字化は難しい。独立路線維持は平坦な道ではない。

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