それと、「やせの脂肪肝」タイプの人が気をつけなくてはならないのが「間食習慣」です。
先ほど述べたように、やせの脂肪肝は、筋肉という糖質貯蔵庫が少ないのに日々多くの糖質を摂ってしまっているのが問題なわけですが、このタイプには、間食でしょっちゅう甘いものをつまんでいたり、しょっちゅう甘い飲み物を飲んでいたりする人がたいへん目立つのです。
とくに女性には甘いもの好きで間食習慣のある人が多いので、糖質の過剰摂取に十分注意を払わなくてはなりません。
私はかつてアンケート調査によって、年齢別・男女別の糖質摂取量を調べたことがあります。その結果、50代の女性の糖質摂取量が突出して多いことが判明しました。
なんと50代女性は基準値の2倍以上も糖質を摂っていたのです。おそらく、この時期の女性は子育てなども一段落して時間的に余裕ができるため、ついつい間食に手を伸ばしてしまうのかもしれません。
もちろん、50代女性ではなくても、老若男女を問わず、甘いものに目がない方や間食することが多い方は要注意です。太っていようとも、やせていようとも、糖質の間食習慣は脂肪肝を進ませる大きな原因になると心得ておくべきでしょう。
「冬・こたつ・ミカン」はサイアクだった
ところで、いまは季節外れですが、冬の寒い時期、こたつに入ってテレビを観ながらミカンやおせんべいを食べるという人も多いはず。いわゆる「冬・こたつ・ミカン」というシチュエーションで、そのまったりと過ごす時間にしあわせを感じるという方も少なくないでしょう。
しかし、これは糖質の過剰摂取を招く悪しき間食習慣なのです。ミカンには果糖が多く含まれているため、日々たくさん食べるような生活をしていると、肝臓にダメージがもたらされるのは避けられません。
それに、おせんべいや甘いものもついつい口に入れてしまいがちですよね。そんなことを続けていたら、糖質過剰になるのは確実と言っていいでしょう。
ちなみに、どうしても間食をやめられない場合は、高カカオチョコレートやナッツ類を食べるのがおすすめです。
「ミカン」を「高カカオチョコ」に替え、「おせんべい」を「ナッツ」に替えれば、日中のくつろぎタイムを肝臓の健康にやさしいものにすることができるでしょう。
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