お酒を飲まない50代がハマる”脂肪肝”の落とし穴「やせた人」「酒を飲まない人」が脂肪肝になる意外な理由

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なぜ、やせているのに肝臓に脂肪がたまってしまうのか。その主たる原因は「筋肉量が少ないせい」と考えられています。

どうして脂肪肝に筋肉量が関係するのか、から説明しましょう。

そもそもわたしたちの筋肉は、体内の余った糖質を「いざというときのためのエネルギー」としてストックする役割を果たしています。

ブドウ糖をグリコーゲンに変えて筋肉内に貯蔵しているわけで、言わば糖質エネルギーを預かる倉庫のようなもの。そのため、やせ型で筋肉量が少ないということは、糖質をストックできる倉庫の量も少ないということになります。

でも、そういう状況下で大量の糖質が入ってきたらいったいどうなるでしょう。

当然、倉庫に入りきらない糖質があふれて、余分な糖質が中性脂肪に変換されていくことになりますよね。すなわち、そういう行き場のない脂肪が肝臓に集中して、脂肪肝を形成していくようになるのです。

要するに、筋肉量が少なくて糖質エネルギーをストックできる量が少ないのにもかかわらず、普段の食生活でかなりの量の糖質を入れてしまっているのがいけないわけです。

まず筋トレで「倉庫の量」を増やす

では、こうした「やせの脂肪肝」タイプの人が肝臓から脂肪を追い出していくには何をすればいいのか。

このタイプの方は、減量をするのではなく、まず筋肉をつけることを優先しなくてはなりません。なぜなら、いきなりごはんの量を減らしたり全体の食事量を減らしたりすると、さらに筋肉量が減ってしまい、かえって状況が悪化する可能性があるからです。

ですから、該当する方は、筋トレやウォーキングをがんばって「筋肉という倉庫の量」をしっかり増やすことを目指してください。

なお、筋トレはハードすぎると長続きしないので、負荷が軽めで効果が高いメニューを選ぶ必要があります。

おすすめなのはスロースクワット。これは、5秒かけてゆっくりひざを曲げて腰を落とし、5秒かけてゆっくりひざを伸ばして上体を上げていくだけの簡単メニュー。5回1セットで、朝晩2~3セット行うのが目標となります。

トレーニングで筋肉量が増えてくれば、糖質をストックする倉庫も増え、体内の脂肪が肝臓へ集中する状況を改善することができるでしょう。

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