1日5分でもOK「認知症リスクが約30〜40%低下」する運動法――40代から徐々に進行する「記憶力低下」を防ぐコツを《医師が解説》

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HIIT(高強度インターバルトレーニング)と呼ばれる、数十秒〜数分のサイクルでスクワットやジャンプスクワットのような運動を繰り返す、全身の大きな筋肉を動かす短時間の筋トレも効果的と考えられています。テンポよく10〜15回繰り返すとよいそうです。

このような運動であれば、特別な器具やジムも不要で、自宅や近所の公園、職場の階段など、日常のちょっとした時間を活用して行えます。エアロバイクやフィットネスバイクがもし使えるのなら、ややきつく感じる負荷で10分程度こぐのもよいでしょう。

大切なのは1日何分やるかではなく、1週間で合計30分の高強度運動をこなすこと。「15分×2回/週」で合計30分でもよいし、「5分×6回/週」や「10分×3回/週」など、ご自身のスケジュールや体調に合わせて小分けにしてもOKです。

買い物の往復を速歩きする、会社などで階段を使わないで3往復する、夕食前にスクワットを10回やる──こうした小さな積み重ねで、週30分は十分に達成できます。

まずは運動習慣を付けること

これまで運動習慣がない人が急に始める場合、もちろん、無理は禁物です。

最初は「ややきつい」と感じる程度の運動を、短時間から始めてみるのがよいでしょう。たとえば、普段の散歩を少し速歩きに変えてみる、エレベーターではなく階段を使ってみる。あるいは、テレビを見ながら軽く足踏みをしてみる。こうした日常の中のちょっとした工夫が、脳にとっては大きな刺激になります。

今は外で体を動かすのに適した季節です。

これからの人生をより生き生きと過ごすために、今日から少しずつでも動き出してみませんか? NHKの番組「みんなで筋肉体操」で有名な谷本道哉先生(筆者の親戚ではありません)のキラーフレーズ「筋肉は裏切らない」ではありませんが、体を動かせば「脳も裏切らない」のです。

谷本 哲也 内科医

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たにもと てつや / Tetsuya Tanimoto

1972年、石川県生まれ。鳥取県育ち。1997年、九州大学医学部卒業。医療法人社団鉄医会ナビタスクリニック理事長・社会福祉法人尚徳福祉会理事・NPO法人医療ガバナンス研究所研究員。診療業務のほか、『ニューイングランド・ジャーナル(NEJM)』や『ランセット』、『アメリカ医師会雑誌(JAMA)』などでの発表にも取り組む。

 

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