最新科学に学ぶ「脳の鍛え方」意外と知らないコツ 実は経験的に「当たり前」に行ってきたことだった

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記憶力
年齢とともに衰える記憶力と集中力。それらを高めるには、ある習慣を身につけることが大切だと言われています(写真:shimi/PIXTA)
生成AIが台頭した現代において、私たちはどのような「価値」のある存在を目指すべきなのか。そのカギになるのは私たちの「脳の使い方」です。脳を適切に使うために重要なのは、脳の仕組みを理解し、老化を防いで鍛えることです。先端技術の社会実装支援を行う投資・コンサルティング会社を経営する安川新一郎氏が、脳の仕組みと脳を鍛える方法について解説します。
※本稿は安川氏の新著『BRAIN WORKOUT ブレイン・ワークアウト 人工知能(AI)と共存するための人間知性(HI)の鍛え方』から一部抜粋・再構成したものです。

集中力とドーパミンの問題

ストレスに立ち向かい困難に前向きに対処するには集中力が必要です。
そして、集中力について理解するには、脳の「報酬系」の仕組みを理解する必要があります。

理解のカギになるのは脳の側坐核から放出されるドーパミンです。ドーパミンは、ともすればエネルギー消費を避け怠惰になりがちな私たちの意識を、外部環境に向けて行動させるための神経伝達物質です。

ドーパミンが出ると、その瞬間は多幸感で満たされるため、「快楽物質」と捉えられていますが違います。正確には人間に行動を起こす動機を与える「期待物質」です。

デート当日よりもデートを企画しているとき、マイホームを手に入れた後よりも、マイホームについて思いを巡らせているときにドーパミンは分泌されます。

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