最新科学に学ぶ「脳の鍛え方」意外と知らないコツ 実は経験的に「当たり前」に行ってきたことだった

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抽象概念で収束させる思考は、まだ人類にとっても比較的新しいため、私たちが長く行ってきた運動とはまだ関係が証明されていないのかもしれません。

運動は、手軽なジョギングやウォーキング以外には、テニスやフットサル、ダンスなどの心血管系と脳を同時に使うスポーツを低から中強度で行うのが良いようです。

「脳を鍛える」目的の運動に一番効果的なこと

また10分ほど有酸素運動をした後、ロッククライミングやボルダリング等の頭を使うスポーツをすることも効果的とされています。旅先でのトレイルランニングも良いと思います。

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非日常の自然環境の中で、脳に新しい刺激を受けながら、軽く汗ばむ程度の運動を30分ほどする、これが脳を鍛える目的の運動には一番効果的なようです。

逆に高強度のトレーニングは、疲労回復をするために血流が脳ではなく筋肉に向かうため学習力と記憶力の強化ができない、意識が動作そのものに集中するためあまり思考することができない、等の理由から、脳の機能向上にとっては望ましくないという方向に科学者の見解は向かっているようです。

あまり追い込まずに、少し心拍が上がる程度の運動を定期的に行う。気の赴くままに森や公園を散歩する。まずはここから始めると良いと思います。

運動の回数は毎日である必要はなく、週に2~3回30分程度でも効果があるとされています。また、筋肉トレーニングは顔と名前を一致させるなどの連想記憶が強化されるという説もあります。

健康維持の目的だけでなくストレス解消や脳の機能向上も含めて、全ては低強度の運動を週3回やることで解決するのです。

安川 新一郎 東京大学未来ビジョン研究センター特任研究員、グレートジャーニー合同会社代表

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やすかわ しんいちろう / Shinichiro Yasukawa

1991年、一橋大学経済学部を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーへ入社、東京支社・シカゴ支社に勤務。99年、ソフトバンク株式会社に社長室長として入社、執行役員本部長等を歴任。2016年、人類史の視点から政治/経済/経営の変革についての提言を行うグレートジャーニー(人類の地球規模の旅の意)合同会社を創業。これまで東京都顧問、大阪府・市特別参与、内閣官房政府CIO補佐官、公益財団法人Well-being for Planet Earth共同創業者兼特別参与んど、行政の現場や公益財団活動からの社会変革も模索している。

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