フェルメールの熱狂から追体験する、これまでの常識や固定観念にとらわれないプロダクト創り

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フェルメールの熱狂に心を動かされ、自身も、絵の完全再現をするほど熱狂する。まさに、「熱狂→感覚→作品→感覚→熱狂」というアートマインドセットそのものです。

創り手本人の熱狂なしに、ユーザーの熱狂はありえない

激動の環境を乗り切るうえで、現在のプロダクトの捉え方ではイノベーションは起こしにくい。今、正解のない時代でビジネスを展開する私たちにとって、アートマインドセットはこれからの方向性を示しているように思われます。

誰も描けなかった光の表現に挑戦するべく「熱狂」したフェルメールは、これまでの固定観念にとらわれず、独自の感覚を生み出し、最新テクノロジーを積極的に活用するなど、イノベーションを起こしました。その結果、誰も描けなかった光を画面に定着させることに成功したのです。

はたして今の私たちのビジネスに、フェルメールほどの熱狂はあるのでしょうか?

創り手本人が熱狂しなければ、プロダクトに熱量は保存されず、決してユーザーの熱狂を呼び起こすことはできません。ビジネスにかかわる私たちは、このことを今一度頭に叩き込んでおきたいところです。

川上 昌直 経営学者

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かわかみ まさなお / Masanao Kawakami

博士(経営学)。兵庫県立大学教授としてビジネスモデルを研究・教育するかたわら、ロンドン大学SOASでは特別招聘教授として、ビジネスパーソンに向けた「アートによる創造性開発」のコースディレクターを務める。利益イノベーションを主軸にしながらも革新的な価値を世の中に提案するため、アーティストのマインドセットを取り入れた新たなビジネスモデル概念の確立を試みている。諸橋近代美術館理事、ならびにチェルシーアーツクラブ(ロンドン)メンバーとして、日英でアーティストやアート関係者とのプロジェクトに関与しながら研鑽を積んでいる。主な著書に『ビジネスモデルのグランドデザイン』『収益多様化の戦略』などがある。

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