懐かしい!昔よく食べた!ギンビスの「たべっ子どうぶつ」子どものために考え尽くされたロングセラーの"仕掛け"と愛される理由

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しかし、「変わらない」ことに心血をそそいでいるのは、子どものときに食べたお菓子を、親から子へと受け継がれるサイクルが大事で、いつ食べてもこの味だというのを守っていきたいという想いがあるからです。

この変わらなさは、パッケージに印刷されている、どうぶつたちも同じです。

SNSに掲載されやすい仕組みも

「たべっ子どうぶつ」のキャラクター施策に力を入れ始めたのは2018年です。最初に話題となったのは2019年のカプセルトイの発売でした。それを皮切りに、グッズの拡大や、45周年イベントの開催、ゲームの開発などに広がっています。

いろいろな施策を展開する際には、パッケージからどうぶつたちが飛び出してきたようなイメージを守り、かわいらしさ、幸せで優しい雰囲気を大切にしています。そのため、例えばグッズを作るときも、どうぶつたちの色や形にこだわり、正確に表現できない場合は、商品化しないという方針を決めています。

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どうぶつたちは、商品のキャラクターという存在以上に、メディアとなって「たべっ子どうぶつ」をPRしているのです。

また、45周年イベントは、イベント限定のフォトスポットなどを準備して、SNSに掲載されやすい仕組みをとり入れました。

参加者は、親子ももちろん多いですが、SNSで情報を知った、若い女性やカップルの方も多かったそうです。その結果、子どもの頃に食べていて少し離れてしまっていた、若い世代にもファン層が広がりました。

「味や製法」と「どうぶつ」を変えないことで、世代を超えて親子に愛されるブランドプロミスを守り続けながら、SNSで発信されるように、時代に合わせて「伝え方」を変えて、ファンを増やしていく、というのが、ロングセラーブランドたるゆえんなのではないかと思います。

博報堂買物研究所 研究所

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はくほうどうかいものけんきゅうじょ / Hakuhoudo Kaimono Kenkyujo

2003年設立。「買物」を軸として20年にわたり、ショッパーマーケティング領域における研究開発・情報発信・ソリューションを提供している。『企業の「売る」を「買う」から考える』をフィロソフィーに、買物現場の真実に着目し、買物客の本音・買物のツボである「買物インサイト」を起点に、買物欲を満たす「買物シナリオ」を創造し、新しい買物を生み出すソリューションを提案・実行する実践的研究所。

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