懐かしい!昔よく食べた!ギンビスの「たべっ子どうぶつ」子どものために考え尽くされたロングセラーの"仕掛け"と愛される理由

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また、情報があふれている中で、どの情報を信じたらいいかわからないという生活者の悩みも垣間見えます。専門家が言ってるのだから間違いないという納得度が、買いたい気持ちを高めてくれるのではないでしょうか。

このように、最近はインターネットを通して、知識が得られることが増えました。一方で、アナログな手法で、親子で楽しく知識を得られるロングセラー商品を紹介したいと思います。

学習心をくすぐる英語の動物名

株式会社ギンビス『たべっ子どうぶつ』
たべっ子どうぶつ ギンビス
たべっ子どうぶつ<右>1969年の「動物四十七士」から愛され続けている<左>(画像提供:ギンビス)

「たべっ子どうぶつ」は、ギンビスが製造する動物の形をしたビスケットです。動物の名前が英語で印字されているのが特徴的です。私も子どもの頃によく食べていましたし、現在は子どもと一緒によく食べています。

おいしいだけでなく、動物の名前の英語の印字が楽しく、次は何が出てくるかなと楽しみになります。学習心のツボでいうと、ひとつ目の生活に役立つ知識を知って欲しくなる、というポイントをまさに商品そのもので体現した事例です。

ギンビスは1930年に創業しました。創業当初は、カステラなどの和洋菓子を作っていましたが、日持ちするお菓子を作りたいという想いから、ビスケット作りに専念し始めました。

現在販売中の商品で最も長く販売しているのは、「アスパラガスビスケット」です。

その後、たべっ子どうぶつの前身となる「動物四十七士」という動物の形をした厚焼きのビスケットが作られました。ここから、もっと子どもにも楽しんでもらいたいという想いから、9年後の1978年に動物形の薄焼きビスケットとして、「たべっ子どうぶつ」が誕生します。

動物の種類は、「メジャー感」「形がわかりやすい」「ビスケットにしたときに割れにくい」という3点から考えられています。

「動物四十七士」のときは、47種類でしたが、「バター味」の薄焼きにしたときに、コアラの耳がどうしても割れてしまうということがあり、「たべっ子どうぶつ」は46種類になったそうです。

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