海外では、ゲートを設けない形で通行料を徴収する仕組みが確立されている路線も少なくない。その典型例が、この「高速バスを使う『台湾観光』が『歴史と今』を感じられる安くていい旅になる」でも取り上げた台湾のシステムである。

台湾では、ETCカードの代わりに小型のチップをフロントウィンドーなどに貼るだけでよい。料金所が一切ないため、通行はきわめてスムーズである。
レンタカーでもすべてのクルマにタグが付いているので、レンタカー代を精算するときに通行料金も一緒に支払うことができる。
改めて高速料金とETCのあり方を考えたい
日本でレンタカーを利用する場合は、車載器はついていてもETCカードは自分のものを使うのが原則だ。直接、自分が支払う点が台湾とは異なる(レンタカー会社によっては、カードを貸し出してそこに記録された金額をレンタカー代に上乗せする方法を採るところもある)。
日本で今から台湾のような簡便なシステムに移行するのは、技術的な問題だけでなくさまざまな利権のしがらみなどもあるため、難しいだろう。

台湾の例を見れば、トラブルさえなければETCは使い勝手がいいシステムかといえばそうとも言い切れないし、そもそもその大前提となる日本の高速料金が諸外国と比べて高い実情をどう考えるのかという問題もある。
今回の大規模なETCトラブルは、改めて高速料金とETCのあり方について考える機会になったといえる。
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