高速道路の「ETC」はこれでいいのか? 大規模トラブルで考えるNEXCOの対応とETCの是非

✎ 1〜 ✎ 91 ✎ 92 ✎ 93 ✎ 94
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

NEXCO中日本WEBサイトの資料によると、たとえば東名高速道路では、6日(日)0時30分ごろに富士、清水(以上静岡県)、豊川、岡崎、豊田(以上愛知県)の各IC(インターチェンジ)で運用を停止。

そして、午前6時45分ごろに音羽蒲郡IC(愛知県)、8時30分ごろに名古屋、春日井の各IC(いずれも愛知県)、翌7日(月)の午前1時15分ごろに大井松田IC(神奈川県)、御殿場IC、沼津IC(ともに静岡県)と、五月雨式に障害が拡大している。さらに、有人のゲートがないスマートICでも、また違った時間に次々と障害が広がった。

ゲートを開放するも利用者に不満

当初は、ETC専用ゲートを閉鎖し、「一般」ゲートで通行券を渡して、出口で精算する形をとったところもあったようだが、ETCの普及が進み一般ゲートが少なくなっていることもあって渋滞が伸び、クルマがほとんど進まない状態に。

そこでETCゲートを開放し、出口でインターネット等での後払いの手続きをすることに変更した。しかし、その説明を1台1台の利用者にするにも時間がかかり、最終的には入口も出口も開放し、NEXCOのWEBサイトを見て後払いするよう周知する方法に切り替えている。

つまり、利用者の多くは長時間待たされた揚げ句、後日支払いの手続きをしなくてはならないという手間まで課されることになったわけだ。

NEXCO中日本が掲載した「ETC障害にともなう通行料金お支払手続きのご案内」(NEXCO中日本WEBサイトより)
NEXCO中日本が掲載した「ETC障害にともなう通行料金お支払手続きのご案内」(NEXCO中日本WEBサイトより)

ネット上では、予定を変更せざるを得なくなったり、楽しみにしていたテーマパークへの旅行を中止したりしたという怒りの書き込みなどが溢れた。

6日(日)は関東・中部地方では桜がほぼ満開という絶好の行楽日和で、しかもまだ学校が始まらない春休みのさなかであったため、行楽に出かける車両も多かっただろう。また、新生活に向けて新しい住まいに移る人も少なくなかったと想像される。

次ページトラブルの原因は何だったのか?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事