有料会員限定

地方の課題を解決する中国・四国のスタートアップ「J-Startup WEST」の顔ぶれと、それを支える地元金融機関の役割

✎ 1〜 ✎ 33 ✎ 34 ✎ 35 ✎ 36
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
高松市街の風景。中国・四国地方には瀬戸内海など海洋資源を生かした「ブルーエコノミー」のスタートアップが少なくない (写真:w123/PIXTA)
生成AIの登場に加えて、金融引き締めによる資金調達の難しさ、イグジット環境の変化……スタートアップをめぐる環境は大きく変化しています。連載「すごいベンチャー」では、そうしたスタートアップの最新情報を定期的に発信します。
今回は、経済産業省の中国経済産業局や四国経済産業局などが選定する「J-Startup WEST」を紹介します。

中国・四国地方のスタートアップを選定

「J-Startup」という経済産業省が推進するスタートアップ企業の育成支援プログラムがある。2025年8月時点で5期269社が選定されているが、さらに地域版が存在する。経済産業省の各地の経済産業局を中心に、それぞれの地域の選定企業を支援している。

生成AIの登場に加えて、資金調達の難しさ、イグジット環境の変化など……スタートアップをめぐる環境は大きく変化している。週刊東洋経済の恒例特集「すごいベンチャー」を連載化。連載の一覧はこちら

今回は、経済産業省の中国経済産業局と四国経済産業局、中国地域ニュービジネス協議会、四国ニュービジネス協議会連合会による共同事務局が選定した「J-Startup WEST」を紹介する。

J-Startup WESTには、中国・四国地方の有望スタートアップ企業52社が選定されている(25年秋に追加の選定企業を募集し、現在は応募を締め切った段階。選定が決定するのは26年1月の予定)。内訳をエリア別で見ると、中国地方が27社、四国地方が23社(他の地域2社)という構成だ。

県別で選定企業が多い4県は、岡山県(10社)、徳島県(10社)、香川県(8社)、広島県(6社)で、瀬戸内海に面した県が上位となっている。

選定企業をみてみると、他のエリア同様に地元の国立大学発のスタートアップが何社か見られる。広島大学発スタートアップのプラチナバイオはゲノム編集技術を応用した会社で、ゲノム編集でオボムコイド遺伝子を取り除いた鶏を生み育て、鶏卵アレルギーを低減した卵などを研究・開発している。

次ページ広島大発、徳島大発…
関連記事
トピックボードAD