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九州発の有望ベンチャー「J-Startup KYUSHU」63社を紹介。地方だからこそできるスタートアップの特性とは

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福岡市天神の風景。九州で有望なスタートアップとは (撮影:撮るねっと/PIXTA)
生成AIの登場に加えて、金融引き締めによる資金調達の難しさ、人材獲得競争の激化……スタートアップをめぐる環境は大きく変化しています。連載「すごいベンチャー」では、そうしたスタートアップの最新情報を定期的に発信します。
今回は、経済産業省の九州経済産業局が選定した「J-Startup KYUSHU」の一覧とその特徴を解説します。

地方にもきらりと光るスタートアップが少なくない。

「J-Startup」という経済産業省が推進するスタートアップ企業の育成支援プログラムがある。240社が選定されているが、さらに地域版が存在する。経済産業省の地域経済局が、それぞれの地域の選定企業を支援する。

4月11日の配信記事で、「J-Startup KANSAI」に選定された関西エリア75社のスタートアップを紹介したが、今回は経済産業省九州経済産業局が有望なスタートアップ企業を選定した「J-Startup KYUSHU」を紹介する。選定企業は2025年4月末時点で3期63社ある。

地方のスタートアップエコシステムを俯瞰すると、地元の国立大学の技術シーズを社会実装する目的で設立されたスタートアップが少なくない。「J-Startup KYUSHU」でも、九州大学発のKAICOKOALA Tech、熊本大学発のCASTStapleBioなど大学発スタートアップがいくつか選定されている。

また、一次産業が盛んなエリアのため、アグリ/フード領域の会社が多い。宮崎の農業スタートアップのテラスマイルは農業のデータ分析のシステムを提供する。同じく宮崎で地元の水産品・ハマチやサーモンなどを扱うSmoltや、熊本の馬刺しのECサイトを運営する利他フーズなどがその代表例だ。

地元産業を生かしたスタートアップもある。福岡県のワアクは、デスク等の木工家具をオーダーメイドで製作し、ECサイトで全国に提供する。コロナ禍以降に広がったテレワーク用のデスク需要を取り込んだ。

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