「忙しい」は言い訳にならない。40代に必要なのは「やらないことリスト」をつくり余力を残すこと、そして「自ら動くこと」

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「忙しいから仕方がない」と自分では思っているのかもしれませんが、まわりはそう思ってくれません。メールには即レスポンスするのが礼儀だという風潮になっている以上、そういう甘さ、鈍さは、信頼を少しずつ失っているのだと考えるべきでしょう。

私も、どんなに忙しくてもいただいたメールはできるだけ早くレスポンスするよう努力しています。

なぜなら、起業家で成功している人は、みなレスポンスが早い、ということに気づいたからです。簡単に返答できない案件でも、「少しお時間をください」というレスポンスはすぐに打てます。

そして、あいさつ。40代で自分から積極的に目下の人間にあいさつしているビジネスパーソンを、あまり見たことはありません。まるで自分からあいさつをするのは損だと考えているかのようです。

ビジネスマナーとしては、目下からあいさつをするのが基本でしょうが、それ以前に「人に会ったらあいさつをする」というのが人としてのマナーといえます。

人を動かしたいのなら、自分から動く

自分はあいさつをしないのに、部下にそれを強制しても、部下は素直にしたがおうとは思わないでしょう。

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人を動かしたいのなら、まずは自分から動く。それが鉄則ではないでしょうか。自分がやってもいないことを相手に強制しても、表面的にはしたがってくれても心からは信頼してくれません。

良品計画の松井忠三元会長は、社内で元気よくあいさつをする習慣をつくるために、毎朝自らエレベーターホールに立ち、社員にあいさつをしたといいます。

すると社員側から、「会長からあいさつをされると居心地が悪い」といった意見が出て、有志が交代でエレベーターホールに立ってあいさつをするようになったそうです。

このように小さな行動の変化も、リーダー自身が率先すれば組織全体に大きな影響を及ぼします。不要な習慣や人間関係を手放し、真に注力すべきことにエネルギーを注げば、仕事も人間関係もさらに充実していくはずです。

藤井 孝一 経営コンサルタント、アンテレクト取締役会長

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ふじい こういち / Kouichi Fujii

1966年生まれ。大手金融会社でマーケティングを担当の後、経営コンサルタントとして独立する。なかでも、会社を辞めずに起業することの有効性に20年以上前から着目、「週末起業」と名付けて提唱する。これまで2万人超のビジネスパーソンを指導、今も起業を志す多くのビジネスパーソンたちに影響を与え続けている。ビジネス書の愛読家としても知られ、その要約と書評のメールマガジン『ビジネス選書&サマリー』は5万人以上のビジネスパーソンに読まれている。主な著作に『読書は「アウトプット」が99%』『「お金を稼ぐ!」勉強法』『インディペンデントな働き方』『40歳からのワーク・シフト』(以上、三笠書房)のほか、『週末起業』(筑摩書房)、『大人の週末起業』(クロスメディア・パブリッシング)など60冊以上、うちいくつかは中国、韓国などでも刊行されている。

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