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「地方から女性流出を防げ」を主張する無意味…東京一極集中の議論に欠けている視点

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  • 荒川 和久 独身研究家、コラムニスト

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(写真:nonpii/PIXTA)

「東京への人口一極集中」という問題が語られる際に、必ずセットとなって「地方からの女性の流出」などと言われます。これらは地方自治体などに共通する問題意識となっていますが、さらに、人口戦略会議が2024年4月に発表した「消滅可能性自治体」のリストなども物議をかもしました。

地方から若い女性が東京などの大都市へ流出すると、地方において将来出生する対象人口が減少し、それが婚姻減や出生減につながり、地方の人口減少がさらに加速するというものです。

「女性の流出に危機感なくして地元人口の未来なし」などという有識者もいて「女性の流出を防げ」などと目標を掲げる自治体や首長もいます。メディアも総務省の毎年の「人口推計」が出るたびに「地方からの女性の流出」をタイトルにした記事を掲載します。

しかし、果たして「女性の流出を防ぐ」ことは本質的な課題解決法なのでしょうか。そして、女性に限らず若者が地方から出て大都会へ出て行くことは悪なのでしょうか?

もちろん、マクロ的に地方の人口減少は進行しています。しかし人口減少は地方に限らず、すでに日本全体で起きていることで、東京ですら人口は減少し始めています。

流出しているのは女性だけではない

また、地方から若者が流出していることは、人口移動報告の統計を見ればその通りですが、なぜ「女性の流出」ばかりが取りざたされるのでしょう。流出しているのは女性だけではありません。

多くの人が事実誤認している可能性があるのですが、たとえば全年齢を対象として男女別の人口移動を見ると、戦後間もなくの1958年以降2023年に至るまで、全国的に転出人数で比べれば「男>女」です。東京への転出人口でも男女差は縮まっているとはいえいまだに「男>女」です。

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