「もう1人産みましょう」にあまり効果はない…日本の出生数が過去最小になった「本当の原因」

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(写真:jessie/PIXTA)

人口動態の2024年速報が発表され、出生数は72万988人、前年比5%減となり、統計を取り始めた1899年以来過去最少などが報道されました。

この72万人という数字は、日本における外国人、外国における日本人などを含むもので、日本における日本人をまとめた最終的な確定数では、出生数は70万人を割り込み、約69万人となるものと推計されます。2015年までは年間100万人超の出生数がありましたが、10年足らずで30万人も減少したことになります。

出生数の減少に歯止めがきかない状況ですが、ここで改めて出生数が減少している要因について整理したいと思います。

韓国の出生率は0.75で世界最下位

出生減は日本だけではなく世界的な傾向です。日本以上に出生率の低い韓国などは、2024年わずかに出生率があがったと発表されましたが、それでも0.75という世界最下位です。中国でさえも、2023年の出生率は1.00、厳密には0.9986なので1.0を切っています。

東アジア諸国全体が急速な出生減となっているわけですが、日本、韓国、中国の長期的な年齢別出生率を見ることで、まず、出生減の年齢的要因を確認しておきましょう。比較対象としてフランスもあわせて並べてみます。

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