代表作『デフレの正体』は50万部を超えるベストセラーとなり、生産年齢人口という概念を定着させた。全国の自治体や海外百十数カ国を自費で訪ね続ける藻谷浩介氏に聞いた。
高齢者の減少が始まった地域も
──「人口が増える東京は生き残るが、地方は消滅に向かう」という定説に疑義を呈してきました。
東京都では高齢者が激増し、若者と乳幼児は減っている。75歳以上は2009年に112万人だったが15年後の24年には177万人に増えた。0〜4歳の乳幼児は09年に49万人だったが24年は44万人に。その親世代を含む15〜44歳は、09年に539万人いたが24年には479万人まで減っている。
他方、若者を送り出す側だった過疎県では、高齢者の増加が終わりに近づいている。高齢者の減少が始まった地域もある。
──過疎地の人々を都市に移したほうが効率的だという人もいます。


















