「2050年の人口ピラミッド」全国比較で驚きの格差 関東甲信越の人口は今後どうなっていくのか

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(撮影:今井康一)

国立社会保障・人口問題研究所が示す将来推計人口によると、日本の総人口は2070年には現在から約3300万人減って、8700万人になる見込みである。

「住みよさランキング2024」のほか詳細データは『都市データパック』に掲載。書影をクリックすると東洋経済STOREへジャンプします

仮に日本を「100人の村」に例えると、45年後に村民は約70人にまで減少する計算だ。しかしながら、問題の本質は単に人口の「総数」だけではなく、「構造」にある。

日本の社会保障制度は、労働所得から保険料と税を徴収し、それを高齢世代に給付する、といった世代間の再分配をベースとしている。

この社会保障制度を変えていこうという動きはあるものの、今後、「一人の若者が何人の高齢者を支える必要があるのか」という問題が解消されるまでには至っておらず、世代間の互助制度が持続可能かどうかは最大の焦点と言えるだろう。

沖縄県と秋田県の人口ピラミッドを見比べると…

都市データパック2024」では、各都道府県ごとの人口ピラミッドを掲載している。1990年、2020年、2050年と各時点での人口構成とその変化が視覚的にわかりやすい。子供の構成比がトップの沖縄県と最下位の秋田県から、まず見てみよう。どちらの画像がどちらの県であるか……おわかりになるだろうか。

①の沖縄県は、2050年時点でも子供の数をある程度維持し、高齢者が増加しているため、ドラム缶のような形状となっている。②の秋田県は、団塊の世代の70代からほぼまっすぐに若年層が減っており、リンゴの芯のような形状となっている。

(注)90の目盛には、90歳以上の全ての人口が含まれる。本グラフは5歳区切りのグラフであるが、90歳以上はひとまとめで表している

地方の農村を中心に、毎年のように高齢化率が高くなり、過疎地域や空き家も増えていっていることは想像にかたくない。2050年、日本の「人口ピラミッド」は反転してしまう。では、どのように「人口ピラミッド」が変貌してきたのか、そして2050年にどう変貌してゆくのか、まずは関東甲信越編から見ていく。

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