伝説のキャッチャー・古田敦也さんのトレードマークが「メガネ」になった本当のわけとは?

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窪田:でも、最近の研究によると、度数を完全に合わせる「完全矯正」でメガネを作らなければ、むしろ近視の進行を早めてしまうことが分かってきたんです。

古田:え!そうなんですか!

メガネをかけても近視が進むわけ(『近視は病気です』より)

窪田:私たち眼科医にとっても意外で、驚きの結果でした。良かれと思って度数を弱めに処方していたのに、それがかえって近視を進める結果になってしまっていた。眼科医のなかには、まだこの研究結果を知らない人もいるので、「度数がきついと疲れるから」といまだに弱めに処方されているケースもあります。

古田:なるほど、それで理由が分かりました。メガネをかけ始めて1カ月くらいであっという間に悪化したから、ずっと何でだろうと思っていたんです。すぐにメガネを作り直して、たぶん先生がおっしゃる「完全矯正」になったことで、それからはプロになってからも視力はほとんど変わっていません。

窪田:しっかり度数を合わせたメガネに変えたことで、近視の進行が抑制されたんですね。

古田:メガネをかけた状態で、両目で1.0くらい。ただ、今年60歳になるので、最近は老眼でちょっと見えづらくなってきたかな(笑)。

猛勉強で昼夜逆転生活

古田:僕の場合、視力の悪化は受験勉強も影響していると思います。高校3年生の夏に野球部を引退してから、受験に間に合わせるために必死で勉強をしたのですが、ほとんど昼夜逆転の生活だったんです。夜中に猛勉強をして、その分、学校ではほとんど寝ているという。

窪田:最近の眼科研究では、太陽光が近視の抑制に効果があると分かってきたので、たしかに夜型の生活が近視の進行に関わった可能性はありますね。でも、そこまで自分を追い込んで、相当勉強をされたんですね。文武両道で素晴らしいです。

古田:もともと大学で野球を続けるつもりはなくて。県立高校に通っていたので、普通に受験勉強をしていましたね。周りもそういう人ばっかりでしたし。

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