予算「年度内成立」をめぐる与野党攻防の呆れた"舞台裏"、「熟議の国会」で横行する国民不在の駆け引き

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これに関して、政府サイドは「4月使用分から補助金がなくなる電気・都市ガス料金については、補助金延長を対策に盛り込み、財源として予算案の予備費を充てる」との方針を示す。ただ、本格的な物価高対策実施には新年度の大型補正予算編成が前提となるだけに、与党も含めて各党幹部の反応は複雑だ。

立憲民主党の小川淳也幹事長はすぐさま25日の記者会見で、「高額療養費もそうだが、二転三転、ブレブレで非常に腰が定まらない。物価高対策が不十分だと自ら露呈し、自白しているようなものだ」と厳しく批判した。

国民民主党の玉木雄一郎代表も自身のX(旧ツイッター)に「今審議中の来年度予算案を速やかに見直しませんか。ガソリン減税も含めてすぐにやりましょう」と投稿し、審議中の予算案の「再々修正」を求めた。

その一方、日本維新の会は参院でも予算案に賛成する方針。岩谷良平幹事長は評価・歓迎の意向を示した。

そうした中、自民党内からも「このタイミングで物価対策をぶち上げるのは完全な判断ミス。新年度予算案の衆院通過時に行った『商品券配布』への反省がないことが明白」(国対幹部)との“恨み節”が相次ぐ。

「政権維持はますます不透明」との声も

そもそも、今回の予算年度内成立をめぐる混乱に至る経過を振り返れば、政界関係者の間で「官邸と与党の連携不足に象徴されるように、石破首相の決断力、指導力の乏しさが最大の要因との厳しい指摘は当然」との見方が広がるのは避けようがない。

このため、冷ややかな表情で今回の混乱を見つめる自民党実力者の多くが「どのような結末になるかは別にして、石破首相の宰相としての資質の欠如は明らか。なんとか予算の年度内成立にこぎ着けても、会期末まで政権を維持できるかはますます不透明になる」(首相経験者)と突き放す。石破政権に対する批判、反発の拡大は止まりそうもない。

泉 宏 政治ジャーナリスト

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いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

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