
病気ではないのに胃の不調が続くようなら、機能性ディスペプシアの可能性があります(写真:C-geo/PIXTA)
世の中に溢れる予防医療や健康法、何をどう選ぶのが正解なのでしょうか?
認知症やがんになりたくない。血圧も腸内環境も心配。病院にいくほどではない不調ともつき合いつつ、動ける身体はキープしたいという方へ。17人の医師が専門領域の最新知見を解説、医師自身の健康習慣を紹介している『名医に聞く健康法』を一部抜粋し、今日から始められるちょっとした健康の知恵をお届けします。
胃は衰えにくい臓器
胃潰瘍や胃がんなどの病気があれば話は別ですが、胃は本来、とても丈夫な臓器です。
加齢による影響もそれほどなく、仮に20歳と90歳の健康な人の胃を取り出して、どっちがどっちと問われても、医師の私でも判断しづらいほどで、健康であれば、いくつになってもしっかり働いてくれる臓器が胃なのです。
ところが、加齢とともに胃の調子を崩す人が増えます。実は、そこに自律神経が大きく関わっているのです。
胃は手や足と違って自分の意思で動かしているわけではありません。食べ物が入ってきたら、適切なタイミングで膨らんで胃液を分泌し、蠕動(ぜんどう)運動によって食べ物を攪拌(かくはん)して腸へと送っていきます。そうした機能をすべてコントロールしているのが自律神経なのです。
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