「闇バイトによる強盗」1円もかけずに防ぐ方法 防犯でいちばん大事なのは「対面しないこと」

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「不用になっている品物があれば買い取りいたします」と言われたら、品物の種類や、実際の有無にかかわらず、「ありません」ときっぱりと答えてください。

「息子さんがいるときにその腕時計を見せていただけないでしょうか」と言われたときも、実際にお子さんがいるかどうかは関係なく「結構です」ときっぱりと断りましょう。

迷わず「警察相談専用電話」に相談を

ただし、相手も上手に誘導してこようとします。もし、電話を切った後で、「しまった、ついお金や家族のことまで話してしまった」と気づいたときには、警察相談専用電話「#9110」に相談してください。

『闇バイト強盗、特殊詐欺、盗難から身を守る いますぐ防犯』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

これは、いわゆる「110番」とは違います。「110番」は通報する際の番号ですが、「#9110」は相談の窓口です。些細なことで相談しても構いません。

「こんな小さなことで警察に電話するなんて気が引ける」などと思わずに、心配事を率直に話してもらっていいのです。適切なアドバイスがもらえますし、場合によってはしかるべき対処をしてもらえます。

ちなみに、2023年のアポ電の件数は13万1868件でした。2022年と比べたら、1万1424件増えています。

ただし、これは警察に届けられたものだけなので、届けられていないアポ電は年間100万件を超えていてもおかしくないでしょう。それくらいアポ電は、誰の家にもかかってくると思っていてください。

最近は、電気・ガス、リフォーム業者などだけでなく、警察や市役所などの公的機関を名乗ってかけてくることもあるので、登録されていない電話には要注意です。

佐々木 成三 元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課・警部補

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ささき なるみ / Narumi Sasaki

1976年、岩手県生まれ。デジタル捜査班の班長として、デジタル証拠の押収解析を専門とし、埼玉県警における重要事件において携帯電話の精査や各種ログの解析を担当した。また、捜査本部に従事し、被疑者の逮捕、被疑者の取り調べ、捜査関係者からの情報収集、被害者対策、遺族担当として数多くの実績を挙げた。2017年、「事件を取り締まるのではなく、犯罪を生まない環境を作りたい」という思いから埼玉県警を退職。現在は、TV番組にコメンテーターとして多数の番組に出演するほか、学生を犯罪リスクから守ることを目的に設立された「一般社団法人スクールポリス」の理事を務め、学校や企業での講演など幅広い活動を行っている。

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