「闇バイトによる強盗」1円もかけずに防ぐ方法 防犯でいちばん大事なのは「対面しないこと」

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ただし、どの家を狙うかを決めている指示役(組織の黒幕と言ってもいいでしょう)は、事前に電話で下調べをすることがあります。

その役割を担っているのが、調査役という存在です。

調査役も、闇バイト募集で雇われた人たちです。闇バイトによる強盗や特殊詐欺などの犯行が後を絶たないのは、役割が細分化されている組織的な犯行で、捕まっているのは末端のバイトたちばかりだからなのです。

調査役が電話で行っている下調べとは、リストに載っている家の状況確認です。

これが「アポ電」や「予兆電話」と言われるものです。アポ電では、次のようなことを聞き出そうと、あの手この手で会話を重ねてきます。

● 住んでいるのは高齢者だけなのか

● ひとり暮らしなのか

● 家の中に金品はあるのか……

ある70代の女性Aさんには、貴金属買い取りの専門業者と称してこんな電話をかけてきたと言います。

調査役「私、○○会社の○○と申します。不用になっている貴金属があれば買い取りいたしますが……」
Aさん「そうねえ、亡くなった主人の腕時計が5本ありますね」
調査役「いま、闇バイト強盗の怪しい電話が多いと聞きますので、息子さんがいるときにその腕時計を見せていただけないでしょうか」
Aさん「息子も遠くに住んでいていないのですよ」
調査役「わかりました。また連絡します」

Aさんは腕時計があることを伝えていただけに、危ないところでした。

このように、調査役は相手を上手く誘導しながら、狙える家なのかどうか確認しようとします。

対策としては、登録していない番号から電話がかかってきたときは、電話に出ない、もしくは出たとしても極力会話しないことです。

相手に情報を与えると、侵入されるリスクを高めることになります。ついうっかり出てしまったら、ガチャ切りしても構いません。自分の身を守ることが最優先です。

とはいえ、つい乗せられて会話を続けてしまったということもあるでしょう。そんなときに大事なのは、電話口の相手に、

● 金品や貴重品に関する話は一切しない

● 家族構成は教えない

● 在宅時間などを話さない……

といったことに留意してください。

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