シニア狙う「電話使った特殊詐欺」その驚く手口 国や大手キャリアの強化対策で詐欺撲滅なるか
「ダウンロード開始押したらいいです。『はい』を押したらいいです」
「問題解決するために遠隔操作が必要なんです!」
「コンビニに行って2万5000円のGoogle playカードを買ってきてください!」
「私の時間を無駄にしないでください!」
「お客様、頭はないんですか?」
インターネットを利用していたら突然、パソコンの画面に「ウイルスに感染しました」と警告が出てしまった。
表示された、某大手ソフトウェア会社を名乗るサポートの電話番号に慌ててかけてみると、カタコトの日本語を喋る女性が出た。彼女はパソコンを遠隔操作しようと執拗に迫ったり、プリペイドカードを購入させようとしたり、そして最後は激しく罵倒してきた――。
いまだに「オレオレ詐欺」被害は増えている
この驚くようなやり取りは、迷惑電話をはじめとするセキュリティ領域のシステム開発を担うトビラシステムズ株式会社が、同社のYouTubeチャンネルで公開した動画(「【詐欺音声】サポート詐欺の番号に電話をかけると何が起こるか調査してみたら、最終的に詐欺師に怒られた!」)によるもの。80万回再生(2023年7月27日現在)と大きな反響を呼んでいる。
動画に出てくるのは、昨今急増している「サポート詐欺」と呼ばれる特殊詐欺で、利用者をニセのサポート電話番号に誘導し、パソコンを遠隔操作しているフリをしながら不要なソフトの購入やサポートのための契約をさせて、お金を巻き上げる手口だ。高齢者を中心に被害者は後を絶たない。
筆者は、当社で迷惑電話や迷惑SMSの対策サービスを提供している。セキュリティの観点から、減ることのない特殊詐欺について、傾向と対策を解説していきたい。
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