「ルフィ事件は氷山の一角」「わずか5万円が地獄の入り口に…」 元刑事が激白《汗をかかずに金を得ようとした若者たち》の悲惨な”末路”

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元刑事が国民全員に伝えたい シン・防犯対策図鑑
今の時代、「自分の身は自分で守る」しかない。知識を武器に、犯罪情勢を正しく理解することが最低限の防衛策(写真:Luce/PIXTA)
闇バイト、特殊詐欺、SNSトラブル、サイバーテロ、性犯罪、違法薬物など、令和の今、手口が巧妙化した物騒な事件が絶えない。
42年間にわたり、凶悪犯罪の第一線で捜査を担当した通称「リーゼント刑事」秋山博康氏は、「スマホの普及に伴って犯罪は巧妙化しているんや。決して、ひとごとではないで!」と、国民全員の防犯意識に“喝!”を入れている。
本記事は、『元刑事が国民全員に伝えたい シン・防犯対策図鑑』から一部抜粋・再編。自身や家族を守るための最新の犯罪手口とその対処法を紹介する。

闇バイトに潜む罠 甘い誘いが命取り

元刑事が国民全員に伝えたい シン・防犯対策図鑑
(画像:『元刑事が国民全員に伝えたい シン・防犯対策図鑑』より)

目先の金に目がくらみ、闇バイトに手を出す若者が後を絶たない。ワシが逮捕した事例も、その典型やった。罪状は、受け子(被害者から現金やキャッシュカードを受け取る役割)・出し子(被害者から詐取したキャッシュカードでATMから現金を引き出す役割)として計6件、総額1800万円を騙し取った詐欺罪(刑法第246条)。初犯にもかかわらず、懲役4年の判決が下された。

彼は新型コロナウイルスを機に会社を解雇され無収入になり、SNSで仕事を探した。「短時間高収入」をうたう「ITの仕事」に興味を持ち応募すると、秘匿性の高い通信アプリに誘導される。

相手は身元確認と称し、運転免許証の写真や両親の情報を求めた。これに、「ちゃんとした会社や」と彼は信じ切ってしまったそうや。

すぐに「仕事がある」と告げられ、5万円が振り込まれる。その金でスーツや名札などを購入しろと命じられ、なんと警察官を騙る偽IDも送られてきた。

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