マスク氏と「大ゲンカした日本人」が元リクの必然 人材輩出企業「リクルート」強さの秘密【後編】

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イーロン・マスク
あのイーロン・マスク氏の「社員を半分にしろ」という命令に敢然と立ち向かった日本人に話を聞いた(写真:© 2025 Bloomberg Finance LP)
ベストセラーとなったリクルート創業者・江副浩正の評伝『起業の天才!』の著者・大西康之氏が、リクルート出身者の強さの秘密に迫る。
前編:「元リク」が日本サッカーを史上最強にした理由

イーロン・マスクの「社員を半分に」に抵抗

さまざまな業界で活躍するリクルート出身者(元リク)の中でも、異彩を放つのが2023年までツイッター(現X)ジャパンの社長を務めた笹本裕氏だ。

『起業の天才! 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』は、6万部のベストセラーになっている(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

リクルート→起業→MTVジャパン社長→マクロソフトのアジア太平洋地域統括責任者→起業→ツイッタージャパン社長→DAZNジャパン・インベストメント社長と華やかな経歴の笹本氏だが、ツイッター時代には全世界の社員を半分以下にする「イーロン・ショック」の直撃を受けた。

激動の「外資人生」を支えたのは、リクルートで学んだ「とにかくやってみる」のマインドだった。

「社員を半分にする」

イーロン・マスク氏がそう宣言したのは、2022年10月28日。マスク氏によるツイッター買収が完了したその週のことだ。

マスク氏に買収されるまで、ツイッターはある種の「理想郷」だった。IT業界きってのビジョナリーである創業者のジャック・ドーシー氏の影響が強く、「民主主義の健全な発展に貢献する上でわれわれの社会的責任は何か」と真剣に議論するような社風だった。

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