2年間の密着取材が伝える、イーロン・マスクの姿 『イーロン・マスク(上・下)』書評

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『イーロン・マスク(上・下)』ウォルター・アイザックソン 著
イーロン・マスク(上・下)(ウォルター・アイザックソン 著/井口耕二 訳/文芸春秋/上2420円/480ページ、下2420円/464ページ)
[著者プロフィル]Walter Isaacson/ジャーナリスト、伝記作家、米テュレーン大学教授。1952年生まれ。米ハーバード大学を経て、英オックスフォード大学で学位を取得。米『TIME』誌編集長、CNNのCEO、アスペン研究所CEOを歴任。著書に、『スティーブ・ジョブズ』など。

「自分が世界を変えられると本気で信じるクレイジーな人こそが、本当に世界を変えるのだ」。巻頭に引かれたアップル創業者、故スティーブ・ジョブズの言葉だ。スペースX、テスラ、スターリンク、X(旧ツイッター)──イーロン・マスクがこの20年余りで創業・買収した企業群は世界を大きく変えている。ウクライナ戦争さえをも左右しかねないほどだ。

何がマスクをここまで駆り立ててきたのか。描かれる人物像に読者は思いをめぐらせるだろう。邦訳は「公式伝記」と銘打つ。著者はジョブズやキッシンジャーらの評伝で定評がある熟達したジャーナリストだ。その著者がマスクら関係者に2年間密着取材し取り組んだルポルタージュとして読むのが、むしろ妥当かもしれない。

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