ロシアのウクライナ侵略、イーロン・マスクの宇宙開発、ブラック・ライブズ・マターと呼ばれる黒人差別への抗議運動、生成AIの発達、メタバースへの熱狂──。
これらは突然発生したのではなく、屋台骨となる何かがあるのではないか。それを考えることで、さまざまな出来事のステークホルダーが何を目指しているのかが、よりわかりやすくなるのではないか。本書は、冒頭に挙げたような運動の背後に脈々と受け継がれる思想・精神があり、それが人々の行動に影響を与えてきたと推測する。
著者はこれまで、従来の分析から取りこぼされがちな、しかし社会に大きな影響を与えてきた活動を拾い上げ、リポートしてきた文筆家である。扱ってきたテーマとしては、ダークウェブと呼ばれる、インターネット上のアンダーグラウンドな場の実態や、暗黒啓蒙、すなわち米国のオルタナ右翼に影響を与えた反動主義の影響などがある。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら