「かつや」の姉妹豚汁店がここに来て"攻勢"のワケ 豚汁ブームを牽引「ごちとん」一体何が魅力か
国内外で店舗展開し、2017年にアークランド傘下に入っただけでなくJR東日本の子会社、日本レストランエンタプライズとライセンス契約し、駅ナカで「野菜を食べるカレーcamp express」も展開していた。
現在はどちらも撤退しており、店舗はない。現在、佐藤氏はブルース&ブラザーズという会社で新たにハンバーガー業態「JB’s TOKYO」を展開し、独自に飲食ビジネスに挑戦し続けている。
そもそもアークランドサービスホールディングスがバックパッカーズを買収した目的の一つが「同社の知見を活かした新業態の開発」だ。まさに「ごちとん」はその産物であり、「野菜を食べるカレーcamp」の知見を下地に開発されたのだ。確かに、メニューにはいくつも共通点がある。
ゴロゴロの野菜たっぷりであることや、カスタマイズ性が共通点
何よりは野菜がたっぷり採れる食事であるということ。「ごちとん」のベーシック商品、「ごろごろ野菜のごちそう豚汁定食」の豚汁にはニンジン、レンコン、ジャガイモ、ダイコンなど野菜が豊富。「camp」の看板商品、「1日分の野菜カレー」にも、レンコンやナス、パプリカ、ブロッコリーなど色鮮やかな野菜がトッピングされている。
しかも、それらはゴロゴロとした大きめカットで食べ応えある仕立てで印象に残る。しっかりと野菜が採れ、さらに昼だけでなく夜も、アルコールなしで(これが重要)食事だけ楽しめる店も意外と少なく、貴重な存在として人気を集めている。
![ごろごろ野菜のごちそう豚汁定食](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/0/9/570/img_09a6039bd6d2311322dd519cb14d36ff343876.jpg)
細部のパーツは好みのものを選べるのも共通点だ。「ごちとん」の豚汁の味噌は、ある時から「麦味噌」か「米味噌」で選べるようになった。ごはんについても、様々なトッピングのごはんに変更もできる。
「camp」のカレーも、2021年11月以降は、「1日分の野菜カレー」では野菜の量やルゥの種類、ごはんは白米か五穀米で選択できて量も選べるようになっていた。好みや気分でカスタマイズすることで単一商品でも飽きずに楽しめ、リピートにつながっている。こうした共通点からも、まるで兄弟のような二業態だ。
![1日分の野菜カレー](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/8/1/570/img_8160ad7a7ba4fb5bf7bedfb48459d95f141115.jpg)
「camp」はもうないが、そのいいところをカレーから豚汁というフォーマットに転換した「ごちとん」。近年はイタリアンやフレンチのような洋食よりも、馴染み深く日常に根差した料理、和食や中華の価値が見直されている。
野菜たっぷりの豚汁は、日本人ならふと食べたくなるもの。日常に根付き、人々の健康を支える飲食店として今後の店舗展開にも期待したい。
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