「かつや」の姉妹豚汁店がここに来て"攻勢"のワケ 豚汁ブームを牽引「ごちとん」一体何が魅力か

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「ごちとん」が支持される一番の理由は、豚汁というフォーマットの中で様々な具材でバリエーションを出していることだろう。

ベーシックな「ごろごろ野菜のごちそう豚汁定食」「ごちとん豚汁定食」から、「味噌バターコーン豚汁定食」や「炙りスペアリブ豚汁定食」、季節限定商品など、「こんなものが豚汁に!?」という驚きある商品もたびたび投入されている。

一方で、「ごちとん」は「一汁零菜」という、バランスの良い食事を表す「一汁三菜」をもじった造語を打ち出している。「一汁」、同店でいうところの豚汁に「三菜」分の要素を詰め込むことで「零菜」としつつも、栄養バランスや満足度の高い定食に仕立てている。

このように商品を豚汁に絞ることでオペレーションや原価の負担を抑えているのだろう。多彩な定食メニューを用意する「大戸屋」や「やよい軒」ほどの煩雑なオペレーションはないものの、お客は選べる楽しみがある。

運営負担の軽減と消費者の満足を両立する秀逸な業態だ。

「ごちとん」のメニュー表
「ごちとん」のメニュー表(筆者撮影)

既視感ある「野菜を食べる」のキャッチの正体は…

「ごちとん」とは「野菜を食べるごちそう豚汁」とのこと。

この「野菜を食べる」には聞き覚えがある……それは、アークランドサービスホールディングスが2017年7月に買収したバックパッカーズが展開するカレー店、「野菜を食べるカレーcamp」だ。

この「野菜を食べるカレーcamp」は日産自動車の社員だった佐藤卓氏が、「スープストックトーキョー」のスマイルズを経て2007年に立ち上げたカレー店。キャンプの雰囲気を感じながら野菜たっぷりカレーが楽しめる専門店として人気を博した。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事