日本人は野菜不足だ。国が推奨する野菜の摂取目標は1日350グラムだが、厚生労働省が2024年に公表した「国民健康・栄養調査(22年)」の結果によれば、成人男女の平均摂取量は1日270.3グラムにすぎない。
野菜不足は日本に限らない。国連食糧農業機関(FAO)が「国際果実野菜年」(21年)に発表した報告書によると、世界中で野菜と果物の摂取量が推奨量に届いておらず、全体平均では推奨量の約3分の2しか消費されていないという。その中で、日本の野菜消費量は年々減少し、実は1人当たりの消費量では米国を下回る。1990年代ごろまでは日本のほうが消費量が多かったが、それ以降は米国が日本を上回るようになった。
では、日本人の多くが「野菜は健康によい」と知っているにもかかわらず、なぜ摂取量が少ないのか。その理由は複雑である。
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