人気バンド「弁護士になった初期メンバー」の追憶 2月に解散した「フジファブリック」の軌跡を思う

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変幻自在な音楽性で「天才」「カリスマ」とも呼ばれた志村さんだったが、小俣さんの目には「こんなこと言ったら怒られちゃうけど、初めから音楽的な天才ではないと思っています。正直、努力の天才」と映っている。

「あいつはすごかった。天才だと思わないで」

「普通のどこにでもいそうな男子高校生がすげえ頑張った。普通の大学生が楽しむ時間をすべてストイックに音楽に打ち込んだ。努力がすごかったんです。

あいつが天才だから簡単にできたとは思わないでほしいんです。自分の中にあったものをなんとか苦労して引き出した。それができたことを天才と呼ぶのならそうなのかもしれないけど、とにかく努力がすごいやつだと思います」

そして、友だち思いの「いいやつ」だとも。

「素朴なところとか不器用なところとか普通なところとか、シャイですけど友だちへの思いやりがあるところとか。正彦のそういうところが好きです。欲を言えばね。今も生きていてほしいですね」

小俣弁護士(写真:弁護士ドットコム)

「富士ファブリック」の友情はそのままだ。

地元に帰ったときに3人でセッションすることもある。志村さんの家族とも親交が続いている。

「私とへいちゃん(ベース)とたかさん(ドラム)はバンドを抜けることになったけど、富士ファブリックは、ぼんやりとした友情の結合体のようなもので、そのうち正彦はプロに、私は弁護士、へいちゃんは『いつもの丘』(※編注)の神社の神主さんになって、たかさんは地元で楽しくやっていて、富士吉田に帰るといつも温かく迎え入れてくれる。ある意味、自分たちの富士ファブリックは今も続いている感じです」

富士吉田市の街並み(写真:弁護士ドットコム)

(※編注)インディーズ時代の楽曲シングル『浮雲』の歌詞に「いつもの丘」が登場する。ここには忠霊塔があり、展望台から富士吉田の街並みと富士山が一望できる。

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