ゴディバ「任天堂コラボ商品」で見せたプライド 高級チョコレートと人気ゲームの「意外な接点」

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こうした繊細な商品設計の姿勢も、日本市場の特異性によって培われたと言える。バレンタインデー、ホワイトデーだけでなく、四季に応じて多くの行事が行われる日本市場で、ゴディバでは毎月のように期間限定商品を発売しているためだ。つまり日本は季節感などの表現に対し要求が高いと言うことができる。

ゴディバ カフェ ひんやり干し柿のチョコレートパフェ
ゴディバ カフェの期間限定メニュー、「ひんやり干し柿のチョコレートパフェ」(税込み1900円)。石川県能登・志賀町の「ころ柿」を使用。ダークチョコレートやチョコレートアイスを使ったどっしりとした甘みだが、とろりとした舌触りの柿やレモンとりんごのジュレが口をさっぱりさせてくれる(撮影:今井康一)

シュシャン氏は日本市場について「ゴディバのビジネスでは日本が世界のマーケットをリードしている」とし、日本の行事や四季折々の贈り物にゴディバが利用されてきたことで「日本のお客様に育てていただいた」と考えているそうだ。

「日本は食文化を非常に重んじる国だと常々感じている。日本食のみならずミシュランの星の数は東京が世界一、美食を誇る私の故郷パリより多いというのは驚嘆に値する。また、日本にはまだ知られていない逸品や素晴らしい食材、高い技術を持つ職人が多く存在する。まだまだこれから、大きく日本市場の成長が期待できる」(シュシャン氏)

そのほか、日本市場に合わせて開発したバレンタインデーコレクションが海外でも展開されたり、日本発信のものが世界の市場でも通用しているそう。日本市場での挑戦は世界市場でも有効と見ており、重要視しているそうだ。

大切な人に贈る花束をイメージ

さて、キャラクターとのコラボチョコは「自分チョコ」にジャンル分けされると前述したが、橋田氏自身はもう少しロマンチックな意味も込めているようだ。

2025年バレンタインの発売商品の中でも、メインのコレクションと言える「ブーケ ド ゴディバ」では、「大切な人がいる幸せ」や「かけがえのない想い」をコンセプトとしている。

ブーケ ド ゴディバ
2025年バレンタインメインのコレクション「ブーケ ド ゴディバ」(撮影:今井康一)
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