ゴディバ「任天堂コラボ商品」で見せたプライド 高級チョコレートと人気ゲームの「意外な接点」

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ゴディバは日本では1972年、日本橋三越本店の出店からスタートする。日本法人は1994年に設立されたゴディバ ジャパンだが、2019年よりMBKパートナーズ傘下のVM2 ホールディングス(現オーキッド)の子会社となっている。ちなみにオーキッドはほかに、ピエール・マルコリーニ・グループも傘下に収めている。

ピクミンやどうぶつの森をはじめとする、バレンタイン商品も扱っているゴディバカフェ日本橋。人気のショコリキサー、ドリンクやパフェ、軽食なども楽しむことができる(撮影:今井康一)

近年ではコンセプトストアの「アトリエ ドゥ ゴディバ」や、「ゴディバ カフェ」などを展開し消費者との接点を広げている。とくに2023年にオープンした「ゴディバ ベーカリー ゴディパン」は、コロネやクリームパンといった日本の昔懐かしいパンをアレンジして発売し、消費者を驚かせた。

「憧れと身近」というブランド戦略

今回のゲームとのコラボも、こうした流れにのった戦略なのだろうか。
ゴディバ ジャパン、オーキッドの代表取締役社長を兼務しているジェローム・シュシャン氏によれば、2010年にゴディバ ジャパンの社長に就任以降進めている「憧れと身近」というブランド戦略の一環だという。

ゴディバ ジャパン ジェローム・シュシャン
ゴディバ ジャパン代表取締役社長のジェローム・シュシャン氏。日本文化に造詣が深く、和菓子とのコラボや、日本の菓子パン、惣菜パンをアレンジした「ゴディパン」など、日本独自の戦略を展開している(写真:ゴディバ ジャパン)

「『憧れ』が意味するのは、伝統を守り高品質を保つこと。そして、新商品や新業態など企業としてチャレンジを忘れない姿勢。一方、『身近』は、ショコリキサーのようなその場で消費する商品や自分用のチョコレートなどの開発、そしてアクセスしやすい拠点にチャネルを拡大し、お客様の生活のいろいろなシーンで楽しんでもらえるゴディバであること」(シュシャン氏)

ゲームとコラボしたチョコレートはバレンタインコレクションとはいえ、「身近」に分類される「自分用チョコレート」のカラーが強いように感じる。

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