ローン返済25年、私財注いだプロレス美術館の凄み "人間山脈"リングシューズから極悪女王の髪まで

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“極悪女王”の髪の毛も大切に保管 

この美術館の凄いのは、実際にプロレスラーが身に着けていたゆかりの品、今では手に入らない非売品グッズなどが多数展示されているところだ。 

どれもが貴重な展示品であるものの、ガラス越しではなく剥き出しの状態で展示してあり、触れることができるもの嬉しい。もちろん触れるときは湯沢さんに確認して細心の注意を払ってする必要があるが、こうした自由な点も、個人の運営ならではだろう。 

アンドレが履いていた足のサイズ39センチのリングシューズ(写真:著者撮影) 

展示物の中でも、最もプロレスラーらしさを感じさせるものが、“人間山脈”と呼ばれたアンドレ・ザ・ジャイアントが実際に使用していたリングシューズだ。身長223センチ、体重236キロで足のサイズは何と39センチ。 

間近で見ると、同じ人間が履いていたとは思えない大きさに、誰もが驚きの声を上げるはずだ。 

断髪時に観客席に飛んできたダンプ松本の髪の毛(写真:著者撮影) 

館内に展示されているグッズは、女子プロレスのものもある。代表的なものは、昨年Netflixドラマ『極悪女王』で話題になったダンプ松本の髪の毛だ。 

ドラマの中では長与千種がダンプ松本に断髪される衝撃的なシーンが印象的だったが、ダンプ松本自身もライバルである長与千種との二度目の髪切りマッチに敗れて断髪されている。そのときに切られた髪の毛を、袋に入れて今も大切に保管している。この試合を間近で見て髪を拾った人から譲り受けたものだ。 

その他にも初代タイガーマスクが身に着けていたコスチューム、タイガー・ジェット・シンが頭に巻いていたターバン、大仁田厚が試合中に身に着けていた流血が残るコスチュームなど、よくこれだけの貴重なアイテムを集められたものだと驚かされる。 

小学生からプロレスを見続け、多くのプロレス関係者との関わりがあった湯沢さんだからこそ集められたコレクションだろう。 

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