管理費込で「2万7千円」西成ハウスの"壊れた日々" 排水、トイレ、揚げ句の果てには鍵まで…
呆然として水が流れる様子を眺めた。
今カラ、直シテアゲルネ!!
憔悴していると、壁がノックされた。ドアを開けると、にっこり笑顔のベトナム人がいた。
「今カラ、直シテアゲルネ!! 洗濯機ノ排水ガコワレタミタイ!!」
よろしくお願いしますと言うと、マカセテオイテと言って2階に登っていった。
30分ほど経って、やっと天井からの漏水は止まった。管理人がまたやってきて、
「私ガ直シテアゲタヨ。ヨカッタネ!! アリガトウゴザイマシタ!!」
と、とても元気よく言われた。
保証だとか、そういうのは“ない”世界だと確信したので、僕も、
「ありがとうございました」
と小さめの声で伝えた。
まあ、トイレの水じゃなくて、よかったか~と思っていたら次はトイレが壊れた。
トイレはウォシュレットが使えなくなっているくらいで、それほどひどくはなかった。ある日、トイレに入ると便器になみなみと水がたまっていた。
「きゃー!!」
となって、再び不動産屋にLINEする。ベトナム人の管理人から電話がかかってくる。
「トイレ壊レテゴメンネ。他ノトイレ使ッテネ」
相変わらずフランクである。
ちなみにシェアハウス内には3つトイレがあった。まず共用のリビングにあったトイレ。ここはなぜか潰してしまっていた。
そして2階にある和式トイレにいくと、外にアンモニアの臭いが漂っていた。なぜか水が流れなくなっていて、そこに何人かがおしっこをしたらしい。
つまり、シェアハウスのトイレがまったく使えなくなってしまった!! 他のトイレなんてないのだ。
しばらくは直らないようで、近くのドン・キホーテに行かないと用が足せないという、非常に面倒くさい状態になってしまった。
締め切りが逼迫していたので、シェアハウスで漫画を描いていたのだが、尿意が増してくると手遅れになる前にドン・キホーテまでスタスタと歩いていって尿をする。
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