二子玉川の隣なのに「ほぼ無名」元"花街"の実態 橋を渡って東京から遊び人が訪れた「二子新地」

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1986年に川崎市が発行した『かわさきのあゆみ─写真で見る明治・大正・昭和─』には、当時の様子を以下のように記している。

〈昭和10年代。二子(高津区)にあった芸者置屋で、おかみさんが半玉(芸者の見習い)の桃割れの髪を撫でつけている。このころ、二子には東京の旦那衆が多数つめかけ、鮎など川魚料理に舌つづみをうった。〉

当時、この地には100人ほどの芸者衆がおり、界隈は不夜城のようだったという。

【本文中で紹介しきれなかった画像も!】二子玉川と溝の口に挟まれた街・二子新地。静かで交通の便が良く、自然も豊か、華やかな歴史もある

のどかな多摩川沿いの街に、華やかな歴史アリ

かつて大人の遊び場だった面影を、令和の今、確認するのは難しいが、土地の歴史を知ってから訪れれば、また違った味わいが見えてくるかもしれない。

電車を使えば、隣の駅は大人気のニコタマ(二子玉川)だ。それでいて緑も多く、のびのびと過ごせる河川敷の魅力も大きい。さらにここまで紹介してきた通り、歴史と文化を感じることもできる。

そんな二子新地は、住むとちょっといい街、なのである。

【もっと読む】品川区でもほぼ無名「都心に取り残された街」の姿 "東京の田舎"の姿を残した「中延」の深い魅力 では、品川区にありながら昭和の雰囲気と人情を残す街・中延を、街に詳しいライターの末並俊司氏が探訪、詳細に解説している。
画像をクリックすると本連載の過去記事にジャンプします
末並 俊司 ライター

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すえなみ・しゅんじ / Shunji Suenami

福岡県生まれ。93年日本大学芸術学部を卒業後、テレビ番組制作会社に所属。09年からライターとして活動開始。両親の自宅介護をキッカケに介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)修了。現在、『週刊ポスト』を中心として取材・執筆を行っている。

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