朝倉さんが娘さんに「お父さんとお母さんが歳いってるの、どう思う?」と聞いたとき、娘さんは「関係ないし興味もない」とさらりと答えたという。やはり子どもにとっては、親の年齢どうこうよりも自分との関わり方のほうが、よほど重要なのかもしれない。
50代からは「2回目の人生」
娘の友達は必ず朝倉さんのことを「おじいちゃん」と呼ぶため、保育園のころは「おじいちゃんじゃないよ、パパだよ」と言っていたが最近はもうスルーしている、と笑った。
そんな朝倉さんの様子を見て、周りのパパたちは「朝倉さん見てると元気になる」と言い、昔からの友人たちは「人生4回、5回分くらい濃い人生を送っている。お前じゃないとできない」と笑う。
当の朝倉さんも「そう思います。いまは2回目の人生をやってるような、全然違う人生を2回やっているような感じです。なかなか真似はできないんじゃないかな(笑)」。
娘さんが20歳になるとき、朝倉さんは75歳だ。朝倉さんが再婚するとき、実父は77歳で自活していた。朝倉さんの今の目標は、あのころの父のように、娘さんが結婚するときも娘に頼らず自分の力で生活していることだ。
インタビュー中、朝倉さんは自身の長所について話してくれた。
「元・八百屋なんで、青果の目利きには自信があります。一番の長所だって妻も言っていますね」
借金があっても、離婚をしても、貯蓄がゼロでも、今の自分にできる範囲のことをやる。見栄を張らず、カッコつけない朝倉さんのたくましい生き方は実に清々しい。娘さんの目にはきっと、カッコいいパパとして映っているに違いない。
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