「それが、別れた子どもたちは全然ひねくれてもいないし、素直ないい子たちなんです。別に僕がいなくてもこんだけしっかり育つんだ、というのがあったから多分踏み切れたと思います。そうじゃなかったら、怖かったかもしれない」
しかし、朝倉さんは高齢で子どもをもつことのリスクについても考える。
「だから、単純に『年齢が高くても大丈夫』と人に勧めるものではないとも思う。でも、挑戦するならしてもいいんじゃないかな。自分の場合は、いま『こんな楽しいことあるんだ』っていう人生になってるので」
「そのまんまでいい」と言われる娘
それぞれの子どもたちに、共通して伝えてきたことがあるか聞いてみた。
「『人と比べない』とか、『できる範囲のことを精一杯やる』とか。『絶対正しいことなんてないんだから、自分が正しいと思ったら正しいんだよ』とか。背伸びしてもしょうがないし、かと言って卑下してもしょうがない。自分で決めて、自分でやれたら、人生幸せじゃないかなと思います」
それをそのまま体現しているような朝倉さんに育てられている娘さんは、幼いころから先生など、周りの大人たちから「この子はもう、そのまんまでいいです。そのまんま育ててください」と言われるという。
それはつまり、朝倉さん夫妻の育て方が「そのまんまでいい」と言われているとも解釈できる。
「でも、そのまんまって言われても親は逆に考えますよね。だから僕たちも勝手にレールを敷くようなやり方はせず、元気で好きなことしてくれたらいいな、と思ってます」
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